ポリチオエーテルイミド及びその製造方法
专利摘要:
ポリチオエーテルイミド及びその製造方法。該当方法は、一置換無水フタル酸異性体を原料として用い、二置換アミンと反応させ、生成した二置換フタルイミドをさらにアルカリ金属硫化物または硫黄とカップリング反応させ、前記ポリチオエーテルイミドを製造することを含む。 公开号:JP2011506691A 申请号:JP2010538317 申请日:2008-12-19 公开日:2011-03-03 发明作者:▲慶▼ ▲巌▼;英 ▲韓▼;▲驥▼ ▲馬▼;孟;▲賢▼ 丁;省;▲衆▼ 方;本;林 胡 申请人:チャンチュン ハイポリキング カンパニー リミテッド;中国科学院▲寧▼波材料技▲術▼▲与▼工程研究所; IPC主号:C08G75-02
专利说明:
[0001] 本発明は、ポリチオエーテルイミド及びそれにかかる製造方法の技術分野に属し、特にクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体を原料として用いて新規なポリチオエーテルイミドを製造する方法に関する。] 背景技術 [0002] ポリイミドは、耐熱性高分子材料の代表であり、分子鎖に剛直なイミド構造単位が含まれるので、優れた総合性能を持っているが、溶解及び溶融加工が困難であるため、こんな材料の高速発展と応用が制限される。ポリエーテルイミドは、剛直なポリイミド主鎖に柔軟なエーテル結合単位が導入されるので、良好な熱的・機械的性能のほか、高溶解性・低溶融粘度・溶融加工可能という特徴も持っており、そのうち、GE社に開発される商品名Ultemのエンジニアリングプラスチックが最も有名である。米国特許出願3847867、3814860、3850885、3852242、3855178、3983093、5830974などには、多くのポリエーテルイミドの製造方法が開示されており、通常は、エーテル結合を含む酸二無水物とジアミンモノマーとの反応或いはエーテル結合を含むジアミンモノマーと酸二無水物モノマーとの反応で製造するが、二置換のフタルイミドモノマーとビスフェノールの塩との芳香族求核置換反応で製造しても良く、後者は工程が少なく、コストが低いため大いに注目されている。最近、米国特許出願6849706には、優れた総合性能を持つ新規な異性化共重合ポリエーテルイミド及びそれにかかる製造方法が開示されている。] [0003] ポリチオエーテルイミドは、通常、チオエーテルを含む芳香族テトラカルボン酸二無水物と脂肪族または芳香族ジアミンとの反応で製造するが、剛直なポリイミド主鎖に柔軟なチオエーテル結合単位が導入されるので、良好な熱的・機械的性能のほか、高溶解性・低溶融粘度・溶融加工可能という特徴も持っており、非常に有望な熱可塑性耐熱高分子材料である。したがって、ジフェニルスルフィド型テトラカルボン酸二無水物と相応のポリチオエーテルイミドの合成は前から注目されている。例えば米国特許US3989712、4054584、4092297、4499285、4625037には、3−または4−ニトロ(或いはクロロ)で置換されたフタルイミドと、硫化ナトリウムまたは水硫化ナトリウムのようなアルカリ金属硫化物またはアルカリ金属水硫化物とを反応させて相応のチオエーテルジイミド中間体を形成し、さらに加水分解、酸性化、脱水を経由し、3,3’−ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物または4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を得ることが報告されている。中国特許CN1081436には、ハロゲン化無水フタル酸を原料として、硫黄を硫化剤として、3,3’−、3,4’−または4,4’−ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸及びその二無水物を製造する方法が、中国特許CN1724528には、クロロ無水フタル酸を原料として、水硫化ナトリウムを硫化剤として、3,4’−ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物を製造する方法が報告されている。これらの酸二無水物はジアミンと重合して相応のポリチオエーテルイミドを得ることができる。また、米国特許US4092297及び文献のPoly Bull 1995, 34, 287−294には、3,3’−または4,4’−ジニトロ(或いはジクロロ)で置換されたフタルイミドと、硫化ナトリウムのようなアルカリ金属硫化物とを反応させて相応のポリチオエーテルイミドを生成することが報告されている。これらのポリチオエーテルイミドは、耐熱性能や機械的性能が優れるが、製造工程が長すぎてコストが高いとともに、溶融加工性能や溶解加工性能などの加工性能についてもさらなる改善が要求されている。] [0004] 本発明の第一の目的は、新規なポリチオエーテルイミドを提供することにある。] [0005] 本発明の第二の目的は、新規なポリチオエーテルイミドの製造方法を提供することにある。] [0006] 本発明の第三の目的は、他の新規なポリチオエーテルイミドの製造方法を提供することにある。] [0007] 本発明の第一は、下記の構造式Iで表される構造を有する新規なポリチオエーテルイミドを提供する。] [0008] ただし、チオエーテル結合の位置は3−位でも4−位でもよく、ここで所定の3−位と4−位とは、この共重合体におけるすべてのフタルイミド含有環にある置換位置を指し、ただし、Rは置換または非置換の有機基である。本発明により提供されるポリチオエーテルイミドは、優れた総合性能、例えば耐熱性がよく、強靭性が高く、溶融粘度が低いなどの特徴を持っており、該当重合体樹脂は射出加工、押し出し加工、モールド加工、溶液紡糸、溶融紡糸に好適であるという特徴を持ち、耐高温のエンジニアリングプラスチック、フィルム、接着剤、エナメル線、発泡プラスチック、繊維及び先進複合材料などの相関の分野でよい将来性がある。] [0009] 本発明の第二は、下記の構造式IIで表されるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体を原料として用い、0.5モル当量の二置換アミンであるNH2RNH2と反応させ、生成した二置換フタルイミドをさらに約等モル当量のアルカリ金属硫化物とカップリング反応させ、上記の構造式Iで表されるポリチオエーテルイミド樹脂を生成する、ポリチオエーテルイミドの製造方法を提供する。] [0010] ただし、置換基Aは塩素原子またはニトロ基で、3−位または4−位に位置する。] [0011] 本発明の第三は、上記の構造式IIで表されるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体を原料として、0.5モル当量の有機ジアミンであるNH2RNH2と反応させ、生成した二置換フタルイミドをさらに約等モル当量の硫黄とカップリング反応させ、上記の構造式Iで表されるポリチオエーテルイミド樹脂を生成する、ポリチオエーテルイミドの製造方法を提供する。] 図面の簡単な説明 [0012] 本発明の一つの製造方法の反応プロセスの概念図である。 本発明のもう一つの製造方法の反応プロセスの概念図である。] 実施例 [0013] 本発明者らは幅広く検討した結果、新規なポリチオエーテルイミドを見出し、且つその製造方法を提供し、これに基づき本発明を完成させた。] [0014] 以下、本発明の各方面について詳細に説明する。] [0015] 本発明による一つの製造方法は、図1に示すように、構造式IIで表されるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体を原料として、0.5モル当量の二置換アミンであるNH2RNH2と反応させ、生成した二置換フタルイミドをさらに約等モル当量のアルカリ金属硫化物とカップリング反応させ、上記の構造式Iで表されるポリチオエーテルイミド樹脂を生成するものである。] 図1 [0016] 具体的には、前記原料であるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体において、3−置換無水フタル酸と4−置換無水フタル酸のモル比は約99.9:0.1〜約0.1:99.9の範囲にある。] [0017] 具体的には、前記製造方法は二つのステップで行われる。ステップ1において、クロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸と0.5モル当量の有機ジアミンとの反応は極性非プロトン性溶媒中で行ってもよく、氷酢酸中で加熱還流して行ってもよく、ベンゼン系溶媒と極性非プロトン性溶媒との混合溶媒中で加熱還流して行ってもよい。反応温度の範囲は100℃−200℃で、好ましい温度範囲は110℃−180℃である。ステップ2において、二置換フタルイミドと等モル当量のアルカリ金属硫化物とのカップリングは直接に極性非プロトン性溶媒中で行ってもよく、ベンゼン系溶媒と極性非プロトン性溶媒との混合溶媒中で行ってもよい。そして、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、無水炭酸ナトリウム、無水炭酸カリウム、無水塩化リチウムのような反応触媒を選択的に入れてもよく、触媒を入れなくてもよい。反応温度の範囲は80℃−220℃で、好ましい温度範囲は100℃−170℃である。] [0018] 具体的には、前記極性非プロトン性溶媒は、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホトリアミド(HMPA)またはスルホランである。] [0019] 具体的には、前記ベンゼン系溶媒とは、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンである。] [0020] 具体的には、前記アルカリ金属硫化物は、高純度の無水硫化リチウム、硫化カリウムまたは硫化ナトリウムであり、通常は二種類の方法で製造される。その一種では、アルカリ金属を硫黄と反応させて製造する。もう一種では、従来の工業用クラスのアルカリ金属硫化物、特に硫化ナトリウムを原料として、高度真空昇温の方法により得てもよく、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンのようなベンゼン系溶媒と共沸して還流脱水する方法により得てもよく、再結晶の方法により得てもよい。] [0021] 具体的には、前記有機基Rは置換または非置換の脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンであり、例えばRは、1,6−ヘキサンジアミン、1,6−シクロヘキサンジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルイソプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ビフェニル、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルイソプロパン、2,4−トルイレンジアミン、5−メチル—4,6—ジエチル—1,3—フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種のジアミンであってもよいが、これらに限定されない。] [0022] 具体的には、前記二置換フタルイミドをアルカリ金属硫化物とカップリング反応させる場合、少なくとも1種の重合反応の末端封止剤を用いて反応の重合度及び最終の重合体の分子量を制御することができる。] [0023] 具体的には、前記末端封止剤は、構造式IIIで表される構造を有するアリール化合物であってもよい。] [0024] ただし、Bはハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子など)及びニトロ基から選ばれるが、これらに限定されない。Arは置換または非置換のアリール基であり、例えばフェニル基、置換フェニル基、ビフェニル基、置換ビフェニル基、フラニル基、ピリジル基、ナフチル基、キノリル基など、及びこれらに類似の基から選ばれる1種の基であってもよいが、これらに限定されない。Mは、例えば水素、メチル基、アシル基、フェニルアシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、アゾ基、カルボキシ基、トリフルオロメチル基、イミド基及び置換イミド基などから選ばれる1種の原子又は基であってもよいが、これらに限定されない。末端封止剤としては、3—クロロフェニル−t−ブチルケトン、3—フルオロフェニル−t−ブチルケトン、4—クロロベンゾフェノン、3—ニトロベンゾフェノン、4−ニトロフェニルメチルスルホン、4−フルオロフェニルフェニルスルホン、2−ヨードニトロベンゼン、4−ブロモフェニルアゾベンゼン、4−フルオロピリジン、3—クロロ安息香酸、1−ニトロ—4—トリフルオロメチルベンゼン、1−クロロ—3—トリフルオロメチルベンゼン、N−フェニル—3—クロロフタルイミド、N−フェニル—4—フルオロフタルイミド、N−メチル—3—クロロフタルイミド、N−メチル—4—ニトロフタルイミド、N−ブチル—3—クロロフタルイミド、N−シクロへキシル—4—クロロフタルイミドなど、またはこれらの2種以上の混合物が挙げられ、これらの末端封止剤の好ましい使用量のモル数は、相応の二置換フタルイミドの使用量のモル数に対して約0.01〜0.15倍である。] [0025] 本発明によるもう一つの製造方法は、図2に示すように、上記の構造式IIで表されるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体を原料として用い、0.5モル当量の有機ジアミンであるNH2RNH2と反応させ、生成した二置換フタルイミドをさらに約等モル当量の硫黄とカップリング反応させ、上記の構造式Iで表されるポリチオエーテルイミド樹脂を生成するものである。] 図2 [0026] 具体的には、前記原料であるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体において、3−置換無水フタル酸と4−置換無水フタル酸のモル比は約99.9:0.1〜約0.1:99.9の範囲にある。] [0027] 具体的には、前記製造方法は二つのステップで行われる。ステップ1において、一置換の無水フタル酸と0.5モル当量の有機ジアミンとを反応させて二置換のフタルイミドを製造する。該当反応は極性非プロトン性溶媒中で行ってもよく、氷酢酸中で加熱還流して行ってもよく、ベンゼン系溶媒と極性非プロトン性溶媒との混合溶媒中で加熱還流して行ってもよく、加熱溶融で行ってもよい。反応温度の範囲は100℃−350℃で、好ましい温度範囲は120℃−280℃である。ステップ2において、二置換フタルイミドと約等モル当量の硫黄とをカップリング反応させてポリチオエーテルイミドを製造する。ただし、硫黄の使用量のモル数は、相応の二置換フタルイミドの使用量のモル数に対して約0.90〜1.30倍であり、好ましくは0.95〜1.15倍である。該当反応は還元剤、触媒及び反応助剤の作用によって行う必要があり、直接に極性非プロトン性溶媒中で行ってもよく、ベンゼン系溶媒と極性非プロトン性溶媒との混合溶媒中で行ってもよい。該当反応の好適な温度範囲は60℃−260℃で、好ましい温度範囲は100℃−190℃である。] [0028] 具体的には、前記極性非プロトン性溶媒は、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホトリアミド(HMPA)、ジフェニルスルホン、スルホランなど、またはこれらに類似の物質である。] [0029] 具体的には、前記ベンゼン系溶媒とは、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンまたはこれらに類似の物質である。] [0030] 具体的には、前記有機基Rは置換または非置換の脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンであり、例えばRは、1,2−ヘキサンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,6−シクロヘキサンジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルイソプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ビフェニル、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルイソプロパン、2,4−トルイレンジアミン、5−メチル—4,6—ジエチル—1,3—フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種のジアミンであってもよいが、これらに限定されない。] [0031] 具体的には、前記二置換フタルイミドと硫黄とのカップリング重合反応における還元剤は、ギ酸塩(例えばギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸リチウムなど)、蓚酸塩(例えば、蓚酸ナトリウム、蓚酸カリウム、蓚酸リチウムなど)、アルデヒド類(例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなど)、ヒドラジン類(例えばフェニルヒドラジン、ヒドラジン水化物など)、ヒドロキシルアミン、金属単体類(例えば鉄粉、アルミニウム粉、亜鉛粉など)、水素化物(例えば水素化ナトリウム、水素化カルシウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウムなど)、アンモニア、水素など及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であってもよいが、これらに限定されない。これらの還元剤の使用量のモル数は、相応の硫黄の使用量のモル数に対して0.2〜6倍であり、好ましくは0.4〜3倍である。] [0032] 具体的には、前記二置換フタルイミドと硫黄とのカップリング重合反応における助剤と触媒は、炭酸塩(例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、炭酸水素塩(例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)、リン酸塩(例えばリン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウムなど)、リン酸水素塩(例えばリン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウムなど)、水酸化物塩基(例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなど)、ハロゲン化物(例えば塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化リチウム、フッ化カリウム、ヨウ化ナトリウムなど)など及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であってもよいが、これらに限定されない。これらの反応助剤と触媒の使用量のモル数は、相応の硫黄の使用量のモル数に対して0.02〜3倍であり、好ましくは0.05〜1.5倍である。] [0033] 具体的には、前記二置換フタルイミドと硫黄とのカップリング重合反応は不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、不活性ガス雰囲気は窒素、アルゴンなどから選ばれるが、これらに限定されない。] [0034] 具体的には、前記二置換フタルイミドを硫黄とカップリング重合反応させる場合、少なくとも1種の重合反応の末端封止剤を用いて反応の重合度及び最終の重合体の分子量を制御することができる。] [0035] 具体的には、前記末端封止剤は、構造式IIIで表される構造を有するアリール化合物であってもよい。] [0036] ただし、Bはハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子など)及びニトロ基から選ばれるが、これらに限定されない。Arは置換または非置換のアリール基であり、例えばフェニル基、置換フェニル基、ビフェニル基、置換ビフェニル基、フラニル基、ピリジル基、ナフチル基、キノリル基など、及びこれらに類似の基から選ばれる1種の基であってもよいが、これらに限定されない。Mは、例えば水素、メチル基、アシル基、フェニルアシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、アゾ基、カルボキシ基、トリフルオロメチル基、イミド基及び置換イミド基などから選ばれる1種の原子又は基であってもよいが、これらに限定されない。末端封止剤としては、3—クロロフェニル−t−ブチルケトン、3—フルオロフェニル−t−ブチルケトン、4—クロロベンゾフェノン、3—ニトロベンゾフェノン、4−ニトロフェニルメチルスルホン、4−フルオロフェニルフェニルスルホン、2−ヨードニトロベンゼン、4−ブロモフェニルアゾベンゼン、4−フルオロピリジン、3—クロロ安息香酸、1−ニトロ—4—トリフルオロメチルベンゼン、1−クロロ—3—トリフルオロメチルベンゼン、N−フェニル—3—クロロフタルイミド、N−フェニル—4—フルオロフタルイミド、N−メチル—3—クロロフタルイミド、N−メチル—4—ニトロフタルイミド、N−ブチル—3—クロロフタルイミド、N−シクロへキシル—4—クロロフタルイミドなど、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられ、これらの末端封止剤の好ましい使用量のモル数は、相応の二置換フタルイミドの使用量のモル数に対して約0.01〜0.15倍である。] [0037] 最終に得られるポリチオエーテルイミドは、ウベローデ型粘度計により30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されるインヘレント粘度が約0.13dL/g〜約1.90dL/gであり、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が約3,000〜約200,000であり、多分散性が約1.8〜約5.4である。] [0038] 最終に得られるポリチオエーテルイミドは、示差走査熱量測定(DSC)により測定されるガラス転移点が約200〜約350℃であり、ここで、測定はPerkin Elmer Diamond DSCを用いて、アンモニア雰囲気下で20℃/分の加熱速度プログラムによる二次加熱データを使用する。] [0039] 最終に得られるポリチオエーテルイミドは、PhysicaMCR—301回転式レオメーターにより380℃・1000S-1で測定される粘度が約500〜約100,000ポアズである。] [0040] 最終に得られるポリチオエーテルイミドは、Instron model 5567引張試験機により室温・5mm/minの速度で測定される薄膜引張強度が約60MPa〜約200MPaであり、破断伸度が約5%〜約40%である。] [0041] 以下、図面と実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例は本発明をさらに説明するためのもので、本発明の範囲の制限にはならないと理解されるべきである。] [0042] 実施例1: 乾燥で清浄の2Lの3つ口フラスコに4−クロロ無水フタル酸182.56g(1.0mol)と、氷酢酸1000mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(DMMDA)113.16g(0.5mol)を加え、加熱して140℃に昇温し、24時間反応させた後、室温まで冷却し、水10Lに流れ出し、ろ過して白色固体を得、ケーキを蒸留水で3回洗浄し、120℃で真空乾燥し、ジクロロ単体粗製品を249.9g得、収率は90%であった。粗製品は、ジメチルスルホキシドで再結晶させて後の重合反応に供する。アルゴン雰囲気下で、乾燥で清浄の500mLの3つ口フラスコに前記ジクロロ単体27.77g(0.05mol)と、無水硫化ナトリウム3.90g(0.05mol)と、水酸化ナトリウム2.000g(0.05mol)と、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMAc)300mLとを入れ、120℃に昇温し24時間反応させ、室温まで冷却した後、反応液をゆっくり水3Lに流れ出し、5時間攪拌し、ろ過し、ケーキを50%エタノールで12時間抽出し、120℃で真空乾燥し、浅黄色のポリイミド粉末を21.1g得、収率は82%であった。IR(KBr):3629,2922,1775,1717,1604,1375,742cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が0.53dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が38,000であり、多分散性が3.4であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が264℃であった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が92MPaであり、破断伸度が17%であった。] [0043] 実施例2: 乾燥で清浄の2Lの3つ口フラスコに質量比率5:1の3−クロロ無水フタル酸と4−クロロ無水フタル酸の混合物182.56g(1.0mol)と、氷酢酸1000mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、DMMDA 113.16g(0.5mol)を加え、加熱して130℃に昇温し、24時間反応させた後、室温まで冷却し、水10Lに流れ出し、ろ過して白色固体を得、ケーキを蒸留水で3回洗浄し、120℃で真空乾燥し、ジクロロ単体粗製品を236g得、収率は85%であった。粗製品は、DMAcとトルエンの混合溶媒(体積比2:1)で再結晶させて後の重合反応に供する。窒素雰囲気下で、乾燥で清浄の500mLの3つ口フラスコに前記ジクロロ単体27.77g(0.05mol)と、無水硫化ナトリウム3.90g(0.05mol)と、無水炭酸ナトリウム6.36g(0.06mol)と、DMAc 250mLとを入れ、130℃に昇温し36時間反応させ、室温まで冷却した後、反応液をゆっくり水2Lに流れ出し、10時間攪拌し、ろ過し、ケーキを50%エタノールで14時間抽出し、120℃で真空乾燥し、浅黄色のポリイミド粉末を22.1g得、収率は86%であった。IR(KBr):3476,1775,1716,1606,1374,744cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が0.24dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が16,000であり、多分散性が2.8であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が272℃であった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が104MPaであり、破断伸度が13%であった。] [0044] 実施例3: 乾燥で清浄の1Lの3つ口フラスコに質量比率3:1の3−クロロ無水フタル酸と4−クロロ無水フタル酸の混合物91.28g(0.5mol)と、DMAc 500mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)49.56g(0.25mol)を加え、80℃に加熱して2時間反応させ、さらに130℃に昇温して16時間反応させた後、約200mLになるまで減圧濃縮し、それを水3Lに流れ出し、ろ過して白色固体を得、ケーキを蒸留水で3回洗浄し、120℃で真空乾燥し、ジクロロ単体粗製品を116g得、収率は88%であった。粗製品は、真空溶融してから、後の重合反応に供する。窒素雰囲気下で、乾燥で清浄の500mLの3つ口フラスコに前記ジクロロ単体26.37g(0.05mol)と、無水硫化リチウム2.30g(0.05mol)と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)200mLとを入れ、170℃に昇温し8時間反応させ、室温まで冷却した後、反応液をゆっくり水2Lに流れ出し、12時間攪拌し、ろ過し、ケーキを90%エタノールで24時間抽出し、150℃で真空乾燥し、浅黄色のポリイミド粉末を21.0g得、収率は86%であった。IR(KBr):3438,1778,1716,1606,1378,741cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が0.37dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が28,000であり、多分散性が4.1であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が275℃であった。PhysicaMCR—301回転式レオメーターにより380℃・1000S-1で測定された粘度が7,600ポアズであった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が85MPaであり、破断伸度が6%であった。] [0045] 実施例4: 乾燥で清浄の1Lの3つ口フラスコに質量比率2:1の3−クロロ無水フタル酸と4−クロロ無水フタル酸の混合物91.28g(0.5mol)と、DMF400mLと、トルエン50mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)50.06g(0.25mol)を加え、90℃に加熱して2時間反応させ、さらに150℃に昇温して18時間反応させた後、約150mLになるまで減圧濃縮し、それを水2Lに流れ出し、ろ過して白色固体を得、ケーキを蒸留水で3回洗浄し、100℃で真空乾燥し、ジクロロ単体粗製品を119g得、収率は90%であった。粗製品は、DMSOで再結晶させて後の重合反応に供する。アルゴン雰囲気下で、乾燥で清浄の500mLの3つ口フラスコに前記ジクロロ単体26.46g(0.05mol)と、無水硫化リチウム2.30g(0.05mol)と、無水炭酸カリウム6.91g(0.05mol)と、DMSO 200mLとを入れ、100℃に昇温し18時間反応させ、室温まで冷却した後、反応液をゆっくり水1Lに流れ出し、10時間攪拌し、ろ過し、ケーキを90%メタノールで24時間抽出し、150℃で真空乾燥し、浅黄色のポリイミド粉末を20.3g得、収率は83%であった。IR(KBr):3488,1774,1716,1603,1377,742cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が0.48dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が31,000であり、多分散性が3.9であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が268℃であった。PhysicaMCR—301回転式レオメーターにより380℃・1000S-1で測定された粘度が9,000ポアズであった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が106MPaであり、破断伸度が18%であった。] [0046] 実施例5: 乾燥で清浄の3Lの3つ口フラスコに質量比率1:1の3−クロロ無水フタル酸と4−クロロ無水フタル酸の混合物273.39g(1.5mol)と、DMAc 1000mLと、キシレン1000mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、パラフェニレンジアミン81.10g(0.75mol)を加え、80℃で2時間反応させ、160℃に加熱し、還流脱水で24時間反応させた後、約800mLになるまで減圧濃縮し、それを水12Lに流れ出し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、100℃で真空乾燥し、ジクロロ単体粗製品を292g得、収率は89%であった。粗製品は、DMSOとトルエンの混合溶媒で再結晶させて後の重合反応に供する。アルゴン雰囲気下で、乾燥で清浄の1Lの3つ口フラスコに前記ジクロロ単体43.72g(0.1mol)と、無水硫化ナトリウム7.80g(0.1mol)と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)450mLとを入れ、160℃に昇温し30時間反応させ、室温まで冷却した後、反応液をゆっくり水4Lに流れ出し、12時間攪拌し、ろ過し、ケーキを90%メタノールで24時間抽出し、120℃で真空乾燥し、浅黄色のポリイミド粉末を35.8g得、収率は90%であった。IR(KBr):3442,1779,1714,1601,1382,739cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が0.68dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が35,000であり、多分散性が3.5であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が296℃であった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が159MPaであり、破断伸度が12%であった。] [0047] 実施例6: 乾燥で清浄の1Lの3つ口フラスコに4−クロロ無水フタル酸32.86g(0.18mol)と、3−クロロ無水フタル酸3.65g(0.02mol)と、氷酢酸400mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、4,4’−ジアミノジフェニルメタン19.83g(0.1mol)を加え、加熱して140℃に昇温し、還流で24時間反応させ、室温まで冷却し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、120℃で真空乾燥し、ジクロロフタルイミド粗製品を48.52g得、収率は92%であった。粗製品は、トルエンとN,N−ジメチルアセトアミドの混合溶媒(4:1,v/v)で再結晶させて後の重合反応に供する。アルゴン雰囲気下で、乾燥で清浄の500mLの3つ口フラスコに前記ジクロロ単体7.9107g(0.015mol)と、硫黄0.4800g(0.015mol)と、水素化ホウ素ナトリウム1.3241g(0.035mol)と、水酸化カリウム1.7954g(0.032mol)と、塩化カルシウム0.4439g(0.004mol)と、N,N−ジメチルアセトアミド150mLとを入れ、攪拌しながら150℃に加熱し、8時間反応させ、室温まで冷却した後、反応液をゆっくり蒸留水2Lに流れ出し、12時間攪拌し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、さらに95%エタノールで24時間抽出し、120℃で真空乾燥し、白色のポリイミド粉末を6.89g得、収率は94%であった。IR(KBr):2935,1785,1720,1609,1385,728cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が1.26dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が88,000であり、多分散性が3.4であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が275℃であった。PhysicaMCR—301回転式レオメーターにより380℃・1000S-1で測定された粘度が60,000ポアズであった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が126MPaであり、破断伸度が9%であった。] [0048] 実施例7: 乾燥で清浄の500mLの3つ口フラスコに4−クロロ無水フタル酸91.28g(0.50mol)と、3−クロロ無水フタル酸91.28g(0.50mol)と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル100.12g(0.5mol)とを入れ、真空でゆっくり加熱して260℃に昇温して均一相の溶融体とし、攪拌しながら4時間反応させてから、室温まで冷却し、ジクロロフタルイミド粗製品を259.38g得、収率は98%であった。粗製品は、そのまま後の重合反応に供することができた。乾燥で清浄の500mLの3つ口フラスコに前記ジクロロ単体10.5872g(0.020mol)と、硫黄0.6602g(0.0206mol)と、水素化ナトリウム0.9600g(0.04mol)と、炭酸カリウム2.8471g(0.0206mol)と、塩化リチウム0.2120g(0.005mol)と、N−メチルピロリドン180mLとを入れ、攪拌しながら80℃に加熱し、24時間反応させ、さらにN−フェニル—3—クロロフタルイミド0.3092g(0.0012mol)を加えて4時間反応させ、室温まで冷却した後、反応液をゆっくり蒸留水2Lに流れ出し、12時間攪拌し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、さらに95%エタノールで24時間抽出し、120℃で真空乾燥し、浅黄色のポリイミド粉末を9.26g得、収率は92%であった。IR(KBr):2925,1783,1718,1601,1384,725cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が0.88dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が62,000であり、多分散性が3.8であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が272℃であった。PhysicaMCR—301回転式レオメーターにより380℃・1000S-1で測定された粘度が8,000ポアズであった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が119MPaであり、破断伸度が16%であった。] [0049] 実施例8: 乾燥で清浄の3Lの3つ口フラスコに4−ニトロ無水フタル酸28.97g(0.15mol)と、3−ニトロ無水フタル酸9.65g(0.05mol)と、キシレン1500mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、4,4’−ジアミノジフェニルメタン19.83g(0.10mol)を加え、加熱して160℃に昇温し、還流で15時間反応させ、室温まで冷却した後、ろ過して得られたケーキを無水エタノールで3回洗浄し、120℃で真空乾燥し、ジニトロフタルイミド粗製品を48.82g得、収率は89%であった。粗製品は、トルエンとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒(4:1,v/v)で再結晶させて後の重合反応に供する。窒素雰囲気下で、乾燥で清浄の1Lの3つ口フラスコに前記ジニトロ単体16.4520g(0.030mol)と、硫黄0.9618g(0.030mol)と、ヒドロキシルアミン0.9909g(0.030mol)と、炭酸カリウム2.0732g(0.015mol)と、塩化リチウム0.0424g(0.001mol)と、ジメチルスルフォキシド300mLとを入れ、攪拌しながら110℃に加熱し、8時間反応させ、反応液を約100mLになるまで濃縮し、ゆっくり蒸留水1000mLに流れ出し、12時間攪拌し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、さらに95%エタノールで24時間抽出し、120℃で真空乾燥し、白色のポリイミド粉末を13.92g得、収率は94%であった。IR(KBr):2960,1788,1721,1605,1383,721cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が0.59dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が36,000であり、多分散性が2.8であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が278℃であった。PhysicaMCR—301回転式レオメーターにより380℃・1000S-1で測定された粘度が6,000ポアズであった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が106MPaであり、破断伸度が10%であった。] [0050] 実施例9: 乾燥で清浄の2Lの3つ口フラスコに4−ニトロ無水フタル酸38.62g(0.20mol)と、3−ニトロ無水フタル酸38.62g(0.20mol)と、N,N−ジメチルアセトアミド800mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、4,4’−ジアミノベンゾフェノン42.45g(0.20mol)を加え、加熱して170℃に昇温し、還流で15時間反応させ、室温まで冷却した後、ろ過して得られたケーキを無水エタノールで3回洗浄し、120℃で真空乾燥し、ジニトロフタルイミド粗製品を106.87g得、収率は95%であった。粗製品は、トルエンとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒(2:1,v/v)で再結晶させて後の重合反応に供する。アルゴン雰囲気下で、乾燥で清浄の500mLの3つ口フラスコに前記ジニトロ単体8.4371g(0.015mol)と、硫黄0.4905g(0.0153mol)と、水素化ホウ素ナトリウム1.3241g(0.035mol)と、水酸化カリウム1.7955g(0.032mol)と、ヨウ化ナトリウム0.7495g(0.005mol)と、N,N−ジメチルアセトアミド120mLと、キシレン15mLとを入れ、攪拌しながら150℃に加熱し、16時間反応させ、反応液を約100mLになるまで濃縮し、ゆっくり蒸留水1000mLに流れ出し、12時間攪拌し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、さらに95%エタノールで24時間抽出し、120℃で真空乾燥し、浅黄色のポリイミド粉末を7.24g得、収率は96%であった。IR(KBr):3060,1670,1784,1718,1600,1388,718cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が0.68dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が42,000であり、多分散性が3.1であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が288℃であった。PhysicaMCR—301回転式レオメーターにより380℃・1000S-1で測定された粘度が6,800ポアズであった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が136MPaであり、破断伸度が17%であった。] [0051] 実施例10: 乾燥で清浄の3Lの3つ口フラスコに4−ニトロ無水フタル酸115.87g(0.60mol)と、3−ニトロ無水フタル酸77.24g(0.40mol)と、氷酢酸1800mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、3,3’−ジメチル—4,4’−ジアミノジフェニルメタン113.16g(0.50mol)を加え、加熱して130℃に昇温し、還流で24時間反応させ、室温まで冷却した後、それを蒸留水8Lに流れ出し、3時間攪拌し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、120℃で真空乾燥し、ジニトロフタルイミド粗製品を265.21g得、収率は92%であった。粗製品は、真空溶融してから、後の重合反応に供する。乾燥で清浄の100mLの3つ口フラスコに前記ジニトロ単体2.8827g(0.005mol)と、硫黄0.1664g(0.0052mol)と、ベンズアルデヒド0.5518g(0.0052mol)と、炭酸ナトリウム0.5511g(0.0052mol)と、塩化カルシウム1.3318g(0.012mol)と、3—ニトロジフェニルスルホン0.1053g(0.0004mol)と、N−メチルピロリドン50mLとを入れ、攪拌しながら140℃に加熱し、10時間反応させ、室温まで冷却した後、ゆっくり蒸留水500mLに流れ出し、12時間攪拌し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、さらに95%エタノールで24時間抽出し、120℃で真空乾燥し、白色のポリイミド粉末を2.39g得、収率は89%であった。IR(KBr):2928,1782,1724,1603,1381,725cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が1.20dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が72,000であり、多分散性が3.9であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が264℃であった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が128MPaであり、破断伸度が13%であった。] [0052] 実施例11: 乾燥で清浄の2Lの3つ口フラスコに4−クロロ無水フタル酸18.26g(0.10mol)と、3−クロロ無水フタル酸91.28g(0.50mol)と、氷酢酸1000mLとを入れ、攪拌して溶解させてから、2,2’,3,3’−テトラメチル—4,4’−ジアミノジフェニルメタン76.31g(0.30mol)を加え、加熱して130℃に昇温し、還流で28時間反応させ、室温まで冷却した後、それを蒸留水5Lに流れ出し、3時間攪拌し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、120℃で真空乾燥し、ジクロロフタルイミド粗製品を161.04g得、収率は92%であった。粗製品は、トルエンとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒(2:1,v/v)で再結晶させて後の重合反応に供する。乾燥で清浄の100mLの3つ口フラスコに前記ジクロロ単体2.9175g(0.005mol)と、硫黄0.1600g(0.005mol)と、蓚酸ナトリウム0.6700g(0.005mol)と、炭酸ナトリウム1.0600g(0.010mol)と、塩化リチウム0.0424g(0.001mol)と、スルホラン60mLとを入れ、攪拌しながら180℃に加熱し、24時間反応させ、室温まで冷却した後、反応液をゆっくりメタノール500mLに流れ出し、12時間攪拌し、ろ過して得られたケーキを蒸留水で3回洗浄し、さらに95%エタノールで24時間抽出し、120℃で真空乾燥し、白色のポリイミド粉末を2.43g得、収率は93%であった。IR(KBr):2940,1786,1721,1608,1380,726cm-1。30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されたインヘレント粘度が1.73dL/gであった。ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が135,000であり、多分散性が4.4であった。示差走査熱量測定(DSC)により測定されたガラス転移点が292℃であった。引張試験機により測定された薄膜引張強度が133MPaであり、破断伸度が9%であった。]
权利要求:
請求項1 下記の構造式Iで表される構造を有することを特徴とする、ポリチオエーテルイミド。ただし、重合体のフタルイミド構造単位におけるチオエーテル結合の位置は3−位または4−位であり、Rは置換または非置換の有機基である。 請求項2 下記の構造式IIで表されるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体を原料として用い、0.5モル当量の二置換アミンであるNH2RNH2と反応させ、生成した二置換フタルイミドをさらに約等モル当量のアルカリ金属硫化物とカップリング反応させ、上記の構造式Iで表されるポリチオエーテルイミド樹脂を生成することを特徴とする、ポリチオエーテルイミドの製造方法。ただし、置換基Aは塩素原子またはニトロ基で、3−位または4−位に位置する。 請求項3 前記原料であるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体において、3−置換無水フタル酸と4−置換無水フタル酸のモル比は約99.9:0.1〜約0.1:99.9の範囲にあることを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。 請求項4 クロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸と0.5モル当量の二置換アミンであるNH2RNH2との反応は極性非プロトン性溶媒中で行い、或いは氷酢酸中で加熱還流して行い、或いはベンゼン系溶媒と極性非プロトン性溶媒との混合溶媒中で加熱還流して行い、反応温度の範囲は100℃−200℃で、好ましい温度範囲は110℃−180℃であるステップ1と、二置換フタルイミドと等モル当量のアルカリ金属硫化物とのカップリングは極性非プロトン性溶媒中で行い、或いはベンゼン系溶媒と極性非プロトン性溶媒との混合溶媒中で行い、前記反応は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、無水炭酸ナトリウム、無水炭酸カリウム、無水塩化リチウムのような反応触媒のいずれかの存在下で行い、或いは触媒なしで行い、反応温度の範囲は80℃−220℃で、好ましい温度範囲は100℃−170℃であるステップ2と、の二つのステップで行われることを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。 請求項5 前記極性非プロトン性溶媒は、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホトリアミド(HMPA)またはスルホランであることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。 請求項6 前記ベンゼン系溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンから選ばれることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。 請求項7 前記アルカリ金属硫化物は、無水硫化リチウム、硫化カリウムまたは硫化ナトリウムであり、好ましくは、(i)アルカリ金属を硫黄と反応させて、前記アルカリ金属硫化物を製造する方法と、(ii)従来の工業用クラスのアルカリ金属硫化物、特に硫化ナトリウムを原料として、高度真空昇温の方法により前記アルカリ金属硫化物を得る方法、或いは、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンのようなベンゼン系溶媒と共沸して還流脱水する方法により前記アルカリ金属硫化物を得る方法、或いは、再結晶の方法により前記アルカリ金属硫化物を得る方法と、のいずれかで得られるものであることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。 請求項8 前記有機基Rは置換または非置換の脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンであり、例えばRは、1,6−ヘキサンジアミン、1,6−シクロヘキサンジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルイソプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ビフェニル、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルイソプロパン、2,4−トルイレンジアミン、5−メチル—4,6—ジエチル—1,3—フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種のジアミンであることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。 請求項9 前記二置換フタルイミドをアルカリ金属硫化物とカップリング反応させる場合、少なくとも1種の重合反応の末端封止剤を用いて反応の重合度及び最終の重合体の分子量を制御することを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。 請求項10 前記末端封止剤は、構造式IIIで表される構造を有するアリール化合物であることを特徴とする、請求項9に記載の製造方法。ただし、Bは、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子及びニトロ基から選ばれるが、これらに限定されない。Arは置換または非置換のアリール基であり、例えばフェニル基、置換フェニル基、ビフェニル基、置換ビフェニル基、フラニル基、ピリジル基、ナフチル基、キノリル基など、及びこれらに類似の基から選ばれる1種の基であるが、これらに限定されない。Mは、例えば水素、メチル基、アシル基、フェニルアシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、アゾ基、カルボキシ基、トリフルオロメチル基、イミド基及び置換イミド基などから選ばれる1種の原子又は基であるが、これらに限定されない。好ましくは、前記末端封止剤は、3—クロロフェニル−t−ブチルケトン、3—フルオロフェニル−t−ブチルケトン、4—クロロベンゾフェノン、3—ニトロベンゾフェノン、4−ニトロフェニルメチルスルホン、4−フルオロフェニルフェニルスルホン、2−ヨードニトロベンゼン、4−ブロモフェニルアゾベンゼン、4−フルオロピリジン、3—クロロ安息香酸、1−ニトロ—4—トリフルオロメチルベンゼン、1−クロロ—3—トリフルオロメチルベンゼン、N−フェニル—3—クロロフタルイミド、N−フェニル—4—フルオロフタルイミド、N−メチル—3—クロロフタルイミド、N−メチル—4—ニトロフタルイミド、N−ブチル—3—クロロフタルイミド、N−シクロへキシル—4—クロロフタルイミドなど、またはこれらの2種以上の混合物であり、これらの末端封止剤の好ましい使用量のモル数は、相応の二置換フタルイミドの使用量のモル数に対して約0.01〜0.15倍である。 請求項11 請求項2に記載の構造式IIで表されるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体を原料として用い、0.5モル当量の有機ジアミンであるNH2RNH2と反応させ、生成した二置換フタルイミドをさらに約等モル当量の硫黄とカップリング反応させ、請求項1に記載の構造式Iで表されるポリチオエーテルイミド樹脂を生成することを特徴とする、ポリチオエーテルイミドの製造方法。 請求項12 前記原料であるクロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸異性体において、3−置換無水フタル酸と4−置換無水フタル酸のモル比は約99.9:0.1〜約0.1:99.9の範囲にあることを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。 請求項13 クロロ無水フタル酸またはニトロ無水フタル酸と0.5モル当量の有機ジアミンとを反応させて二置換のフタルイミドを製造し、該当反応は極性非プロトン性溶媒中で行い、或いは氷酢酸中で加熱還流して行い、或いはベンゼン系溶媒と極性非プロトン性溶媒との混合溶媒中で加熱還流して行い、或いは加熱溶融で行い、反応温度の範囲は100℃−350℃で、好ましい温度範囲は120℃−280℃であるステップ1と、二置換フタルイミドと約等モル当量の硫黄とをカップリング反応させてポリチオエーテルイミドを製造し、ただし、硫黄の使用量のモル数は、相応の二置換フタルイミドの使用量のモル数に対して約0.90〜1.30倍であり、好ましくは0.95〜1.15倍であり、該当反応は還元剤、触媒及び反応助剤の作用によって行う必要があり、直接に極性非プロトン性溶媒中で行い、或いはベンゼン系溶媒と極性非プロトン性溶媒との混合溶媒中で行い、該当反応の好適な温度範囲は60℃−260℃で、好ましい温度範囲は100℃−190℃であるステップ2と、の二つのステップで行われることを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。 請求項14 前記極性非プロトン性溶媒は、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホトリアミド(HMPA)、ジフェニルスルホンまたはスルホランであることを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。 請求項15 前記ベンゼン系溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンから選ばれることを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。 請求項16 前記有機基Rは置換または非置換の脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンであり、例えばRは、1,2−ヘキサンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,6−シクロヘキサジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルイソプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ビフェニル、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−ジフェノキシ−4’’,4’’’−ジフェニルイソプロパン、2,4−トルイレンジアミン、5−メチル—4,6—ジエチル—1,3—フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種のジアミンであるが、これらに限定されないことを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。 請求項17 前記二置換フタルイミドと硫黄とのカップリング重合反応における還元剤は、ギ酸塩(例えばギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸リチウムなど)、蓚酸塩(例えば、蓚酸ナトリウム、蓚酸カリウム、蓚酸リチウムなど)、アルデヒド類(例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなど)、ヒドラジン類(例えばフェニルヒドラジン、ヒドラジン水化物など)、ヒドロキシルアミン、金属単体類(例えば鉄粉、アルミニウム粉、亜鉛粉など)、水素化物(例えば水素化ナトリウム、水素化カルシウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウムなど)、アンモニア、水素など及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であるが、これらに限定されなく、これらの還元剤の使用量のモル数は、相応の硫黄の使用量のモル数に対して0.2〜6倍であり、好ましくは0.4〜3倍であることを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。 請求項18 前記二置換フタルイミドと硫黄とのカップリング重合反応における助剤と触媒は、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩、例えばリン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウムなどのリン酸塩、例えばリン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウムなどのリン酸水素塩、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの水酸化物塩基、例えば塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化リチウム、フッ化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどのハロゲン化物など及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であってもよいが、これらに限定されなく、これらの反応助剤と触媒の使用量のモル数は、相応の硫黄の使用量のモル数に対して0.02〜3倍であり、好ましくは0.05〜1.5倍であることを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。 請求項19 前記二置換フタルイミドと硫黄とのカップリング重合反応は不活性ガス雰囲気下で行い、不活性ガス雰囲気は窒素或いはアルゴンから選ばれるが、これらに限定されないことを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。 請求項20 前記二置換フタルイミドを硫黄とカップリング重合反応させる場合、少なくとも1種の重合反応の末端封止剤を用いて反応の重合度及び最終の重合体の分子量を制御することを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。 請求項21 前記末端封止剤は、構造式IIIで表される構造を有するアリール化合物であることを特徴とする、請求項20に記載の製造方法。ただし、Bは、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子及びニトロ基などから選ばれるが、これらに限定されない。Arは置換または非置換のアリール基であり、例えばフェニル基、置換フェニル基、ビフェニル基、置換ビフェニル基、フラニル基、ピリジル基、ナフチル基及びキノリル基から選ばれる1種の基であるが、これらに限定されない。Mは、例えば水素、メチル基、アシル基、フェニルアシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、アゾ基、カルボキシ基、トリフルオロメチル基、イミド基及び置換イミド基から選ばれる1種の原子又は基であるが、これらに限定されない。好ましくは、前記末端封止剤は、3—クロロフェニル−t−ブチルケトン、3—フルオロフェニル−t−ブチルケトン、4—クロロベンゾフェノン、3—ニトロベンゾフェノン、4−ニトロフェニルメチルスルホン、4−フルオロフェニルフェニルスルホン、2−ヨードニトロベンゼン、4−ブロモフェニルアゾベンゼン、4−フルオロピリジン、3—クロロ安息香酸、1−ニトロ—4—トリフルオロメチルベンゼン、1−クロロ—3—トリフルオロメチルベンゼン、N−フェニル—3—クロロフタルイミド、N−フェニル—4—フルオロフタルイミド、N−メチル—3—クロロフタルイミド、N−メチル—4—ニトロフタルイミド、N−ブチル—3—クロロフタルイミド、N−シクロへキシル—4—クロロフタルイミドなど、またはこれらの2種以上の混合物であり、これらの末端封止剤の好ましい使用量のモル数は、相応の二置換フタルイミドの使用量のモル数に対して約0.01〜0.15倍である。 請求項22 前記ポリチオエーテルイミドは、ウベローデ型粘度計により30℃で濃度0.5g/dLのメタクレゾールにおいて測定されるインヘレント粘度が約0.13dL/g〜約1.90dL/gであることを特徴とする、請求項2〜21のいずれかに記載の製造方法。 請求項23 前記ポリチオエーテルイミドは、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン標準物質に対する重量平均分子量が約3,000〜約200,000であり、多分散性が約1.8〜約5.4であることを特徴とする、請求項2〜21のいずれかに記載の製造方法。 請求項24 前記ポリチオエーテルイミドは、示差走査熱量測定(DSC)により測定されるガラス転移点が約200〜約350℃であり、ここで、測定はPerkinElmerDiamondDSCを用いて、アンモニア雰囲気下で20℃/分の加熱速度プログラムによる二次加熱データを使用することを特徴とする、請求項2〜21のいずれかに記載の製造方法。 請求項25 前記ポリチオエーテルイミドは、PhysicaMCR—301回転式レオメーターにより380℃・1000S-1で測定される粘度が約500〜約100,000ポアズであることを特徴とする、請求項2〜21のいずれかに記載の製造方法。 請求項26 前記ポリチオエーテルイミドは、Instronmodel5567引張試験機により室温・5mm/minの速度で測定される薄膜引張強度が約60MPa〜約200MPaであり、破断伸度が約5%〜約40%であることを特徴とする、請求項2〜21のいずれかに記載の製造方法。
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